大好きだったひとを
久しぶりに大好きだって思い出した。

収めたつもりだったのに。

鎮めたつもりだったのに。

去年の秋。
「好きだけど、友達以上に見れなくなった。」
その一言は、ワタシが要求した言葉だった。

「好きじゃなくなったの?」
正直に答えて、気持ちを教えて、そう言ったのはワタシだった。
否定してほしかった。好きだから、忙しいだけだから、って。言ってほしかった。

けれど。一番恐れていた答えが…いや、想像するに至らなかった答えを置かれた。
その言葉を、受け取らざるを得なかった。

期待もあった。
ここで聞き分けのいい女演じたら
やっぱり多希が大事だ。って言ってくれるんじゃないか?
ここで取り乱したら友達としての好き、も消えてしまいそうで…

好きでいてほしかった。・・・・・・・・・

押さえた気持ちは行き場もなく
このまま一生好きだと思い続けると思った。

一月。
遠距離だったから、別れてからは会っていない。
久々に大勢で集まった。そのなかに彼はいた。
昔とは違う接し方で。視線で。歩幅で。
ワタシも彼の嫌いな髪形を。服装を。タバコを。
アナタガイナクテモワタシハヘイキ。そう主張した。つもり。
そんなつらい一日だった。
けれど日記には「会って、よかった。忘れるのに一歩前進」とだけ書いた。

二月。
無理やり新しい彼氏を作った。
ちょっぴり幸せな気がした。
けど。
好きだから無理に変えようとしてる事に気づいた。
その彼にはすごくひどいことしたと思った。
だから別れたあと、一人でいると決めた。
一生気持ちは変わらないんだ、と絶望した。
それは今年の夏。

視線は常に似た人を追い、
背丈髪型の雰囲気を思い出しては
懐かしく思った。

彼の住む土地の地名を耳にしては
胸が締め付けられ、涙腺がゆるみ、
どうして地名だけでこんなに心魅かれるのか理由を探った。
結局イマもわからない。

今日気づいたのは
似た人を探している。
私の気持ちは鎮まっている。これはたしかだ。
もう、彼と、今から始まることはない。
一年前の続きはできない。と。
わかっている。2%くらいの期待はあるけど。
けど、似た人を探している。
さみしいからじゃない。
一年たったから。
同じ冬の匂いが悲しくなる。


憧れだったと思いたい。
こんな苦しい恋よりは、憧れて已まない人がいる、と言いたい。

けれど忘れたくはない思い出だった。
今がこうであっても、幸せだった日々に影はなかったと信じたい。
放っておけば色あせていく思い出を
今は大事にしていたい。

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